無題

2004年10月18日
そういえば、君だけだった。

普段は別にどうと言う風でもなく、ただそこに居て。
空気のように、特別に感じずに傍にいた。

だけど本当は、君は誰より僕の事を思ってくれていた。

辛い目にあって、泣いていた僕の傍に
何も言わずに寄って来て。
いつまでもそこにいてくれた。

僕が孤独を感じて悩んでいた時は、
僕の目をずっと見て、
何かを訴えて続けていた。

他人が、悩む僕に干渉すると、
僕は、そのわざとらしさにうんざりしてしまう。
自分の事しか考えない人間の本質的に、
本気で僕を心配してくれるはずないと思ってしまうから。

でも君は。
自分の利害に関係ないのに、傍にいてくれる。
僕を庇ったって、何もいい事ないのに。

そうやって今も、君は空気のように傍に居る。
安心しきったように寝息をたてて、
僕が呼びかけると、すぐさま起き上がる。
どうしたの? という表情をして。

そういえば、君だけだった。
最期は必ず僕が看取ると誓った相手は。

僕の愛犬へ。

なんだ、結局、犬オチかよ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索